ワードクラウド:外交青書2025年版と2021年版の比較

2025年版、2020年版『外交青書』の「情勢認識」から、ワードクラウドを作成しました。

作成にあたってまず文書の概要を記します。新型コロナ禍やトランプ政権#1政策の影響を受けた2021年版に対し、2025年版ではロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の不安定化など、安全保障に関する課題やリスクの高まりについての記述が目立ちます。

2025年版 外交青書「情勢認識」文書概要

  • 国際秩序の維持・強化(自由・民主主義・人権・法の支配)と、危機の未然防止・国民の安全と繁栄の確保を日本外交の基本命題として提示。
  • 2022年のロシアによるウクライナ侵攻、2023年10月以降の中東情勢の不安定化などを、国際秩序を揺るがす重大事として位置づけ。
  • インド太平洋の安定の重要性、日米同盟の抑止・対処力、拡大抑止の信頼性強化、G7や各地域諸国との連携を強調。
  • 「グローバル・サウス」の台頭、国連や安保理の機能強化の必要性、SDGsや地球規模課題への包摂的アプローチが必要。
  • 経済安全保障(サプライチェーン強靱化、非市場的慣行・経済的威圧への対処、WTOの強化)や、AI・サイバー・偽情報対策などテクノロジー由来の新たな脅威へのガバナンスが課題。

2021年版 外交青書「情勢認識」文書概要

  • 国際秩序の維持・発展(自由・民主主義・人権・法の支配)を日本外交の基本命題とし、危機の未然防止と国民の安全・繁栄の確保を重視。
  • 新型コロナウイルス感染症の世界的拡大により、人間の安全保障が脅かされ、経済・社会構造の変革や保護主義の顕在化など、国際秩序への挑戦が強まったと認識。
  • パワーバランスの変化、新興国の台頭、宇宙・サイバーなど新領域の脅威、技術革新(AI・量子・5G)を背景に、安全保障の裾野が経済・技術分野へ拡大していることを指摘。
  • 東アジアの安全保障環境は急速に厳しさを増し、北朝鮮の核・ミサイル開発、中国の軍事力強化と一方的な現状変更の試みへの懸念を強調。
  • 日本外交の展望として、日米同盟の強化、「自由で開かれたインド太平洋」推進、近隣諸国との安定的関係構築、国際ルール形成の主導、SDGsや気候変動など地球規模課題への対応を提示。

ワードクラウドの作成

2つのドキュメントそれぞれに対し、
Copiotに以下のプロンプト指示を行い、ワードクラウドを作成しました。

このファイルを読み込んで、文章を解析し、ワードクラウドを作成してください。

2025年版 「情勢認識」ワードクラウド(初回)

「このような中」という意味のないワードや、「国際情勢認識と日本外交の展望」「日本が外交安全保障及び経済上の国益を確保」のような単語分割が不十分な点が多く見受けられる結果となりました。

また、「ロシアによるウクライナ侵攻」や「中東情勢の不安定化」など注目すべき国際情勢に関連する単語についても適切に抽出できていないように見えます。

2021年版 「情勢認識」ワードクラウド(初回)

こちらも2025年と同様に、「年の国際情勢と日本外交の展望」など単語分割が適切でない状況が多く見受けられます。

一方で、「新型コロナ」「中国(は)」「安全保障」「自由で開かれたインド太平洋」など当時の国際情勢を踏まえたワードは捉えているようにも見えます。

ワードクラウドの改良

Copilotへのプロンプト指示を以下のように修正して、ワードクラウドを再作成しました。

名詞に限定して単語抽出をしてください。
それぞれのワードクラウドへ表示する最大単語数は200語としてください。。
単語の妥当性判断は文書以外の様々なWeb情報から判別してください。
単語の最大文字数は10文字としてください。

2025年版 「情勢認識」ワードクラウド(改良版)

プロンプトを修正したことで、単語抽出が改善されていることが確認できます。「国際社会」「国際秩序」「安定」など、各地での紛争や分断が拡大する中での、日本がどうあるべきかの課題をよく反映しています。

2021年版 「情勢認識」ワードクラウド(改良版)

2021年版も同様に改善されたことが確認できます。「新型コロナ」が継続する中、中国など周辺国との関係を中心としながら、国際社会とどのように連携していくべきかの課題に取り組む姿勢がうかがえ、2025年との国際情勢の違いを反映できています。

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